2014-06-01
ウエディングドレスをクリーニング後に真空パック(とりあえず真空と書きます)加工を施するメリットとして
①ボリュームのあるウエディングドレスをコンパクトに収納出来る
②元々スレンダーなウエディングドレスでも、パッキングをする事でカビや虫食いが発生するリスクを抑えるが出来る
などがあります。
「では、家の布団圧縮パックにドレスを入れて掃除機で脱気すればほとんど真空パックじゃないか」とお考えの方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、こうした市販の布団圧縮袋は、一般的なビニールよりも厚みがあり耐久性はあるもののあくまでも中の空気を脱気によって極力減らすだけであって、中に少なからず空気を残したままの状態になっています。その為生地に対して酸素に触れる事で起こりうるリスク(虫食い、カビなど)は残ったままになります。
こうした意味でも、ウエディングドレスの長期保存方法にはやはりプロの技術と資材を用いた加工が安心です。
ここでひとつ問題となる言葉が「真空パック」という表現です。
例えば、ウエディングドレスを先ほどの例の様に布団圧縮パックで脱気した状態をイメージして下さい。
布団を実際圧縮した経験がある方ならより具体的なイメージが湧くと思いますが、圧縮状態はパキパキのカチカチになります。「真空」というイメージに近いと思います。
この状態後にしばらく時間が経過してからドレスを取り出すと、圧縮によって生じた細かいシワが全体に多く付いてしまいます。
市販用圧縮パックというレベルでそうしたシワが付くのですから、業務用加工機で完全真空にするという事はもっと強烈にシワがついてしまう事になります。
又、シワ以外に起こる想定外の現象として、ビーズなどの硬い副資材が触れ合う生地に圧着してしまう事で、生地にへこみなどを起こしてしまうリスクがドレスの形状によって起きてしまいます。
こうしたリスクを極力軽減する為、ジョイフルのドレスクリーニング&長期保存パックは、ドレスの状態を良好に保存加工する為には緩衝材的な役割を担う窒素ガスを多めに封入する事で、生地の間にゆとりを設けて強烈に付いてしまうシワなどのリスクを極力低く出来る様に努めています。生地の間にゆとりをもたせる為にパッキングの際は仕上げを終えたドレスをたたんでから専用特殊フィルムに入れています。
他社方式ではドレスの全体が見られる様に長いフィルムでパックを施す方式もある様ですが、もしも緩衝材的役割を窒素ガスに求めるのであればパックされたその形状はやや膨らんだ状態にならなければなりません。しかし、それをお客様にお届けする時に箱に入れるには折りたたまなければなりません。中に気体を入れてふっくらさせているならば折りたたむ事が果たして可能でしょうか?ポテトチップスを袋ごと二つ折りに出来ない様なものとなるはずです。その為、この立体フィルム方式のパックはほとんど真空パックと同じようなパキパキカチカチの状態となっていますのでご注意下さい。
実際はほとんど真空状態でなければそうした立体パックは折り曲げる事は出来ないのです。
ウエディングドレスのクリーニング&長期保存パックをどこに依頼するかの判断としては正確な情報を説明している会社が安心です。下記の項目に照らし合わせながら判断基準にするとよいかと思います。
【チェック項目】
■真空パックではないのに真空パック←知識・情報が乏しい
■真空パックと表記されているがドレスへのリスク明記がない←知識・経験が乏しい
■窒素ガスを入れるけれどもその目的と実際の形状が矛盾している←知識が乏しい・丸投げ
■変色のリスクは必ず存在するのに窒素ガスを入れれば変色しないと謳う←知識が乏しい
■画期的と謳う割にはその画期的な保存原理が記載されていない←優良誤認
それぞれの加工方法をホームページなどで十分確認したうえで、必要があれば質問するなどしてお客様が納得して依頼できる様になる流れが一般化する事でクリーニング品質と会社を越えた現場スタッフの皆様全ての正確な知識の向上につながれば幸いです。又、ウエディングドレスを取り扱うドレスショップ・結婚式場・サイズ補正などをするアトリエなどがホームページや接客でドレスクリーニングを承る所もありますが、ほとんどの所が無許可でクリーニング業をしている形となっています。ブランド名や知名度がある所がクリーニングを受けてくれるから安心という根拠は全くないという点を十分ご注意下さい。
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