ドレスクリーニングブログ

ウエディングドレスの不織布カバーの経年劣化と手入れについて

2020-03-09

ウエディングドレスの不織布カバーの経年劣化と手入れについて

ウエディングドレスを保管する際に大切なアイテムのドレスカバー。

そのカバーには主に4種類あります。

①価格が比較的安価なビニール製

②丈夫で搬送などに使用しやすいナイロン製

③通気性の高い不織布製

④ドレスショップの展示保管などで高級感のあるオーガンジーなどの布製

と、それぞれには使用目的にあった特長があります。又、それぞれにデメリットもありますが今回たまたまドレスクリーニングでお預かりした不織布のカバーにぜひ皆様にご理解頂きたい事例がありましたので今後の参考としてご紹介させて頂きます。

お預かりした時にこの不織布製ドレスカバーは写真の様にボロボロになっていました。他の場所も手で少し引っ張っただけで避ける様に破れてしまいます。典型的な経年劣化によって生じたものです。

不織布は通気性や弾力性に富んでおり、日常生活の様々な場所で利用されているものです。その構造はバラバラの繊維を接着剤的なもので布上に固めたものです。この構造が長所を作り上げる一方、この構造故にもしも劣化していくとボロボロになってしまうのです。

ただし数か月で写真の様になるものではなく、数年経過していくとこの様な状態になるものが出てきます。保管の環境も大きく影響していると思います。例えば日光や紫外線が当たる環境は代表的な例かと思います。又、使用している繊維を固める樹脂(接着剤的なもの)の品質や特性でも大きく耐久性に差が出る様です。

不織布カバーは防汚性や通気性においては他の素材よりも高い効果を持ったものですが、耐久性という点で数年経過するとこの様に生地がボロボロになってしまうリスクがあるものだとご理解下さい。そうはいっても個人的には数年単位で比べるなら不織布カバーが一番保管機能的に優れたものだと思います。

汚れているという理由で不織布カバーを洗う方もいらっしゃる話を聞きましたが、接着成分が溶けだしたり弱くなる為、乾いてからは一層劣化した状態になりますので不織布カバーは洗ってはいけないものとお考え下さい。

不織布カバーのお手入れにつきましてはホコリを衣類のホコリ取りテープなどを使用してみて下さい。但し表面に軽く付着した汚れやほこりを引きはがす様な感じの原理となりますので汚れは完全に除去できる方法ではない点はご了承下さい。

不織布のマスクは一定の生活使用環境を想定しての素材や製造方法となっておりますので耐久性はある程度の丈夫さはありますが、不織布ドレスカバーは一時的な最低限度の耐久性とコストを抑えたものが多いのでこうした現象が起きやすいとお考え下さい。

(ドレスショップなどが保管時などにオーガンジーのドレスカバーを使用しているのはコストはかかりますが耐久性とメンテナンス性が高い為です。)

補足ですが、不織布ドレスカバーはクリーニングも出来ませんがプレスも基本的に出来ない点もご注意下さい。先ほども説明した様に、不織布とは織るのではなく細かい繊維を接着剤などの樹脂で布状に固めて加工した構造となっています。接着剤は低温の熱でも簡単に溶融してしまいますので不織布にアイロンを当てるとすぐに変形&収縮してしまいます。当て布などをして同じ場所に熱が残らない様にアイロンを動かせば多少のシワの改善は可能ですが完全には戻らないものとご理解下さい。

 

 

 



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